LIFEおよびフィードバックデータの活用における課題について

お役立ち

一般社団法人日本デイサービス協会

理事長 森 剛士

 

令和3年度介護報酬改定にて科学的介護情報システム(LIFE)の導入が始まり、通所介護事業所では令和3年825日時点で科学的介護推進体制加算は57.9%・個別機能訓練加算Ⅱは37.8%が算定を開始しております。(※出典:令和31117日 独立行政法人福祉医療機構)

LIFE関連加算のほか、ADL維持等加算の拡充などより自立支援に向けたデータ分析からの効果的アプローチおよび状態改善へとつなげて行く方向に移っております。

日本デイサービス協会では、協会理念として概ねこの方向性には賛同しているところであり、デイサービス事業者が持続可能なサービス提供と利用者本位の社会保障制度改革に向けて議論を重ね、活動しています。

科学的介護情報システム(LIFE)にて「科学的に効果が裏付けられた自立支援・重度化防止に資する質の高いサービス提供の実施」と「LIFE を用いた厚生労働省へのデータ提出とフィードバックの活用による、PDCA サイクル・ケアの質の向上を図る取組の実現」に向けて推進するなか、フィードバックデータの活用に資する情報の不足有効データの構築段階における利用者自己負担に関して以下の課題が生じております。

 

さらに近年、科学的介護推進体制加算の導入により、ADL 値、栄養状態、口腔機能、認知症の状況の把握、し向上を促すサービス提供の重要度が高まっております。しかし、重点項目に入っている栄養の加算、栄養改善加算についての算定率はわずか1%未満と低い状態であり、その原因は厳しい管理栄養士の配置要件等にあります。

 

フィードバックデータ活用の課題

利用者に対し、LIFEにデータ提出をすることでフィードバックデータの活用が可能となる旨の説明を行い加算の算定を進めるなか、20224月時点ではフィードバックデータが全国平均などの「統計値」に限られ、データ活用に資する状況にないと考えられますが、実施指導において各指導担当者においてもLIFEの状況把握ができていない中「フィードバックデータの活用」を指摘され、実態と乖離する事例が生じて困惑しております。

利用者の自己負担に関する課題

前項のとおり、フィードバックデータが有効活用できる状況にないなか、利用者に自己負担を強いる状況にあります。受益者負担に反する状況により利用者・家族・担当介護支援専門員からLIFE関連加算の算定を拒否される事例が発生し、将来的に有効活用される旨の説明やデータ提出の必要性を説明するもデータ活用に資するフィードバックデータの提供時期など不透明な状況では、重要かつ必要性の理解をすすめるのに支障をきたしております。

 

以上のことから発展的なLIFEの活用に向け、①フィードバックデータの有効的データ提供がなされるまでの期間においては活用方法は事業所の判断可能等、柔軟な対応とする通知②フィードバックデータの有効的データ提供がなされる目安の時期の開示③利用者等に自己負担を強いることに対してLIFEの推進等をケアマネジャーへの理解を求める通知および利用者・家族への啓蒙活動などを要望します